■□■ 楽隊用語の基礎知識  ■□■

アマチュアオーケストラ関係者が中心になってまとめた用語集です。 これらの言葉はプロの方々も使っておられますが、用語の編集はアマチュア側の観点から行いました。 極一部の団体でしか使われていない言葉も含まれていますので御注意ください。
あまりに単純な省略は載せませんでした。(例:「魔弾」→「魔弾の射手」)

□■□ 作曲家/曲名編(*には数字などが入る) □■□
〜こん【〜コン】
コンチェルトの略。「ぴーこん」=ピアノコンチェルト。
あいねく【アイネク】
アイネクライネナハトムジークのこと。
あおかん【青管】
青少年のための管弦楽入門(ブリテン)
あおだに【青ダニ】
美しく青きドナウ(ダニューブ)のこと。「あおどな」とも言う。
うんちか【運力】
ベルディ「運命の力(序曲)」 「うんち」とも言う。
うんりき【運力】
ベルディ「運命の力(序曲)」 昔一時期はやった。
おけこん【オケ・コン】
バルトークのオーケストラのためのコンチェルト。
おめんこん【お・メン・コン】
メンコンほどの有名な曲になると、敬意を表して丁寧語で呼ぶこともあるらしい。→ メンコン
かんせれ【管セレ】
管楽のためのセレナーデ。ドボルザークなど。
げだちぇれ【げ・打・チェレ】
「弦・打楽器とチェレスタのための音楽」(バルトーク)を打楽器奏者が呼ぶ場合の呼び方。(PPNより)
げんせれ【弦セレ】
弦楽のためのセレナーデ。チャイコフスキーなど。
げんそう【幻想】
幻想交響曲(ベルリオーズ)。幻想即興曲を指すことはない。
げんちぇれ【弦チェレ】
「弦・打楽器とチェレスタのための音楽」(バルトーク)のこと。
げんちょうこうきょうきょく【幻聴交響曲】
幻想交響曲のこと。下手なオーケストラが演奏すると、聴こえるはずのない音がたくさん聴こえてくる。
こてん【古典】
(1)古典派の作品のこと。(2)プロコフィエフの古典シンフォニー。例:「古典を弾きたいね。」(どの意味でとるかは文脈による)
ししまい 【獅子舞】
(バロック用語 方言) テレマンの「ターフェルムジーク」第2集「トラヴェルソ2本、リコーダー、 チェロと通奏低音のための四重奏曲d-moll」第4楽章の通称。 この曲全体を指す事もある。
しへん【死・変】
死と変容 (R.シュトラウス)
しべ*【シベ*】
シベリウスの作品のこと。「しべに」=交響曲第2番
しょす*【ショス*】
ショスタコーヴィッチの作品のこと。「しょすご」=交響曲第5番
しょすたこ【ショスタコ】
ショスターコーヴィッチ
しょすたご【ショスタ五】
ショスターコーヴィッチの交響曲第5番
じゅうさんかん【13管】
13管楽器のためのセレナーデ。
たこ*【タコ*】
ショスタコーヴィッチの作品のこと。「たこはち」=交響曲第8番
たてよこ 【縦横】
(バロック用語 方言)テレマンの「リコーダーとトラヴェルソのための協奏曲」 の通称。
だふくろ【ダフ・クロ】
バレエ音楽「ダフニスとクロエ」(ラヴェル)
ちゃい*【チャイ*】
チャイコフスキーの作品のこと。「ちゃいご」=交響曲第5番
ちゃいげん【チャイ弦】
チャイコフスキーの「弦楽のためのセレナーデ」
ちゃいこ【チャイコ】
チャイコフスキー
ちゃいこん【チャイ・コン】
チャイコフスキーのコンチェルト。一般的にはピアノ協奏曲かヴァイオリン協奏曲のどちらかを指す。ロココを指すことは無い。
どぼ*【ドボ*】
ドボルザークの作品のこと。「どぼはち」=交響曲第8番
どぼげん【ドボ弦】
ドボルザークの「弦楽器のためのセレナーデ」
どぼこん【ドボ・コン】
ドボルザークのチェロ協奏曲
どぼっぱち【ドボッ八】
ドボルザークの交響曲第8番。関西方面で使う言葉のようだ。ちなみにこの曲は1983年ころ全国的な流行を見せた。
はいばり【ハイ・バリ】
ブラームスの「ハイドンの主題による変奏曲」
はくちょうこ【白鳥湖】
白鳥の湖(チャイコフスキー)
はる【春】
いろいろな「春」の曲があるため文脈に依存するが、交響曲ではシューマンの交響曲第1番を指すことが多い。
はるさい【春祭】
春の祭典(ストラヴィンスキー)
ばらきし【薔薇騎士】
薔薇の騎士 (R.シュトラウス)
ぱりあめ【パリアメ】
パリのアメリカ人(ガーシュイン)
ひでおのいきがい【英雄の生涯】
英雄の生涯(えいゆうのしょうがい)(R.シュトラウス)
ひでおのしょうがい【英雄の生涯】
英雄の生涯(えいゆうのしょうがい)(R.シュトラウス)
ぶら5【ブラ5】
ブランデンブルク協奏曲第5番。ブラームスの交響曲は4番までしかない。
ぶら*【ブラ*】
(1)ブラームスの作品のこと。「ぶらよん」=交響曲第4番 (2)バッハのブランデンブルク協奏曲第1〜6番。 ブラームスの交響曲と重複しない5・6は良いが、1〜4は文脈で判断するしかない。 しかし「1番のホルンはかっこいいよね」とか「4番のフルートソロがきれいで・・・」など、容易に判別しかねる局面もけっこう多く、この場合はすれ違ったまま会話が続く事になる。
ぷろこ【プロコ】
プロコフィエフの作品
ぷろご【プロ5】
プロコフィエフの交響曲第5番
へんぐれ【ヘン・グレ】
ヘンゼルとグレーテル(フンパーディンク)。変にグレていることではないが、よく勘違いされる。
べー*【ベー*】
ベートーベンの作品のこと。関西で用いられている ? 「べーしち(べーなな)」=交響曲第7番
べと*【ベト*】
ベートーベンの作品のこと。「べとしち(べとなな)」=交響曲第7番
べとこん【ベト・コン】
ベートーベンのバイオリン協奏曲。
へんよう【変容】
交響的変容。ヒンデミットなど。
まいじん【マイ・ジン】
ニュルンベルグのマイスタージンガー(ワーグナー)
まいすたー【マイスター】
ニュルンベルグのマイスタージンガー(ワーグナー)
まじんがー【マ・ジンガー】
ニュルンベルグのマイスタージンガー(ワーグナー)
まつ【松】
レスピーギ「ローマの松」
まら*【マラ*】
マーラーの作品のこと。「まらご」=交響曲第5番 「まら話」=マーラー談議
めんこん【メン・コン】
メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。
めんちゃい【メンチャイ】
メンデルスゾーンとチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をまとめた呼び方。「メンチャイくらい有名な曲」というような用い方をする。
もつ*【モツ*】
モーツァルトの作品のこと。「もつれく」=レクイエム
もつれく【モツ・レク】
モーチャルトのレクイエム
らでっきー【ラデッキー】
ラデッキー行進曲(シュトラウス)。アマオケでアンコールに演奏すると受けがいい。もちろんウィーンフィルのニューイヤーコンサートの真似。
らふ*【ラフ*】
ラフマニノフの作品のこと。「らふに」=交響曲第2番かピアノ協奏曲第2番。→らふまに
らふつー【ラフツー】
らふ2のことをこう言う人もいる。この言い回しは初めて聞いたが、「ベトセブン」とか「ドボエイト」というのはまだ聞いたことがない。(方言らしい)
らふまに【ラフマ・2】
ラフマニノフの2番。「らふに」とも呼ぶ。ラフマニノフの2番と言えば一般にはPコンが有名だが、交響曲第2番も名曲である。1996年頃、トレンディドラマで使われたことから流行した。
りひゃると【リヒャルト】
リヒャルト・シュトラウスのこと。
れぷれ【レ・プレ】
リスト「レ・プレリュード」
ろまつ【ロ松】
ローマの松のこと。「まつ」と同じ。
ろめじゅり【ロメ・ジュリ】
ロメオとジュリエット (チィコフスキーなど) ロミジュリとはならないらしい。

□■□ 楽器・パート・奏者・人物・用語・その他編 □■□
*がた【*型】
弦楽器の演奏形態。1stバイオリンの人数が決まると、他の弦の数も決まる。10型、12型、14型などがあり、12型とは、1stバイオリンが6プルート(12人)、以下2ndバイオリン5プルート、ビオラ4プルート、チェロ3プルート、コントラバス2プルート。テレビのサイズではないので注意。
*ぷる【*プル】
弦楽器のプルート数の数えかた。または弦奏者の位置。弦楽器は2人で1プルートという単位を構成する。プルートはもともと譜面台のこと。
あいのて【あいの手】
(1)民謡などでフレーズの合間に入る「あそれ」「どっこいしょ」という類の掛け言葉。クラシック曲にしても同様。ドヴォルザークの曲などでよく聞こえてくる。 (2)愛のテクニック?
あいんざっつ【アインザッツ】
→市販の音楽辞典を見よ
あーかん【A管】
(1)A管の楽器のこと。クラリネットやトランペットにある。管楽器の種類には、B(ベー),C,D,Es,Fなどがある。(2)演奏がなっていないこと。ただしのばさないで発音する。「そんな演奏ではあかん」
あうと【アウト】
弦楽器のプルート内の位置で、客席側。= おもて ⇔いん
あおる【煽る】
指揮者がテンポアップを指示する様子。
あし【アシ】
管楽器パートで用意されるアシスタント奏者のこと。途中で交代したりffで重ねたりする。「1アシ」=1番パートのアシ。
あたらしいがっき 【新しい楽器】
(1)(バロック用語)狭義にはクラリネット、広義にはこれに加え、 顎当てのついたヴァイオリン、ヴィオラ、エンドピンのついたチェロ、 キイの沢山ついた木管楽器、ヴァルヴのついた金管楽器などを指す。 17〜18世紀に生きている古楽器愛好家の目には、 これらは全て「新しい楽器」として映る。因にサクソフォン類については、 彼らにはその存在が理解出来ない。 (2)(金管用語)へこみの無い楽器。光っている楽器。
あたり【当たり】
金管楽器の共振点のクセをこう呼ぶことがある。= つぼ 例:「この新しい楽器にも当たりが出てきた。」
あたる【あたる】
(1)音程が協和しないこと。(2)金管楽器の共振点にうまく音がはまったこと。
あっちぇれらんど【アッチェレランド】
だんだん早く。作業を急ぐ時に作業監督者が使う。
あてる【当てる】
管楽器(特に金管)が、目的の音、特に難しい高音を正確に出すこと。例:「ハイトーンがうまく当たらない。」 ⇔はずす
あとうち【後打ち】
ンパンパのリズムのパの部分、つまり裏拍のみ演奏する音形。ホルンの得意技、かどうかはよくわからないが、ホルンや2ndヴァイオリンがよくやっているやつ。→裏拍
あまおけ【アマ・オケ】
アマチュア・オーケストラのこと。学生オケや市民オケ、大学OBオケなどがこれに相当する。⇔プロオケ
あまだれ【雨だれ】
アインザッツが合っていない様子。
あまとら【アマ・トラ】
アマチュアのエキストラのこと。⇔ プロトラ
ありあり 【有り有り】
(バロック用語)主にバロックの舞曲などで前半、 後半共に繰り返して演奏する意。 長大なフランス風序曲などでこれをやると大変疲れるので、本番ではまずやらない。
ありあり−ありあり−なしなし 【有り有り−有り有り−無し無し】
(バロック用語)トリオ付きのメヌエットなどで前半、後半共に繰り返し、 トリオでもそれをやり、ダカーポした時のみ繰り返し無しで演奏する意。 これが本来の解釈という事で、CDでは大概この形態を採る。 しかし「有り有り−有り有り−有り有り」が本当だと主張する強者もいる。 本番でこれをやって聴衆をうならせる事が出来たら本当の大物。
ありなし 【有り無し】
(バロック用語)主にバロックの舞曲などで前半は繰り返し、 後半は繰り返し無しで演奏する意。本番で一番ありふれた演奏形態。
あんぐれ【アングレ】
イングリッシュホルンのこと。コールアングレの略。イントネーションに注意しないと通じないので注意。
あんさんぶるりょく【アンサンブル力】
ある奏者があるフレーズの演奏に失敗したら、次に同じフレーズを演奏する奏者も同じ箇所で失敗してあげること。
あんだー【アンダー】
オーケストラが歌曲や協奏曲などを練習する時、本番でソロを演奏する人に替わって、ソロ部分を演奏する人。アマオケでは、アンダー抜きにはこれらの曲の練習は難しいが、音楽学校の学生にとってはオーケストラと合わせる貴重な練習機会ということだ。
いちりゅうぷれーやー【一留プレーヤー】
学生オケで、一年留年している奏者。留年している間は練習がいっぱいできるので、うまくなれるということだ。
いっぱつおけ【一発・オケ】
一回の演奏会のためにメンバが召集されて結成されたオケ。目的の演奏会が終わると解散する。
いらんぺっと【いらんペット】
そんなトランペットはいらない、という悪口。
いん【イン】
弦楽器のプルート内の位置で、舞台の奥側。= うら ⇔あうと
いんぺく【インペク】
インスペクターのこと。練習計画、本番計画、メンバーのスケジュール調整、練習指揮者や本番指揮者のスケジュール調整、ソリストのスケジュール調整などなど、この人なくしてオーケストラは動かない。(アマオケ) (注:オーケストラによってインペクという役割の定義はかなり違う。)
うえふき【上吹き】
1・3番ホルン奏者。または高音が得意なホルン奏者。血液型O型が多いといわれる。⇔したふき
うたかた【うたかた】
(1)歌を専門とする人。(あまり使わない) (2)すぐに消えていってしまう人々。「よどみに浮ぶ〜は、、」(方丈記)
うなる【唸る】
(1)数ヘルツの違いで音程が合っていない時に、干渉によって音が大きくなったり小さくなったりする様子。うなりが出るならまだマシ、という声もある。アマチュアでは、うならないほど音程がずれていることもよくある。(2)素晴しい演奏を聞いた時の観客の心的状態。(3)シベリウスなどを日本固有の表現で演奏する様子。
うら【裏】
弦楽器のプルートの裏側、すなわち舞台の奥側の人。= イン。⇔表
うらはく【裏拍】
4分音符を8分音符2つに分けた場合の、2つめに相当する拍。→後打ち
えすかん【Es管】
Es管の楽器のこと。D管とEs管が一つになっているラッパは、デーエスカンでーす。
えすくら【エス・クラ】
Esクラリネット
おけ【オケ】
オーケストラのこと
おけすた【オケ・スタ】
オーケストラスタディーのこと。→オーケストラスタディ
おーけすとらすたでぃい【オーケストラ・スタディ】
(1)オケ奏者が日頃から練習しておくために、楽器ごとに交響曲などの難しいところを集めた楽譜集。オーディションに使われることもある。 (2)オケ奏者がヒマな時に遊ぶために、楽器ごとに交響曲などのおいしいところを集めた名曲集。→名曲ソロコンサート
おけばん【オケ・伴】
オーケストラの伴奏で協奏曲などを演奏すること。⇔ぴあばん
おけら【オケラ】
オーケストラのこと。
おちる【落ちる】
まわりの人が演奏している場所と、自分の楽譜の対応が取れなくなること。 つまりみんながどこを演奏しているかわからなくなること。指揮者も落ちることはある。
おとあわせ【音合わせ】
演奏会の最初に行う、そのアマオケの実力を披露する規定競技。規定の後は自由演技になる。
おとす【落とす】
♯や♭をつけわすれて演奏してしまうこと。例:「シャープを落としてしまって半音ずれた。」
おもい【重い】
重い音質、重い音、重い演奏などがある。ブラースの交響曲などには重い音が要求される。一般的に音を指定の長さいっぱいにのばして演奏すると重い演奏になる。(説明が難しい) 意味は違うが指揮者がテンポアップを指示してもついてこないオケは、重いと言われることもある。
おもて【表】
弦楽器の表側、すなわち客席側の人。= アウト。⇔裏
おりばん【降り番】
管楽器奏者は曲によって入れ替わることが多いが、その奏者がのらない曲の番のときを指す。また、プロの奏者で、演奏会そのものを降りる時にも使う。例:「今回は序曲は降り番なんだ」⇔ のりばん
おりる【降りる】
奏者が演奏会への出場を辞退すること。プロにとっては少ない休暇。
おりん【オリン】
ヴァイオリンの縮小形。といっても 1/2サイズヴァイオリンのことではない。
おろす【おろす】
奏者を演奏会のメンバーからはずすこと。おもに技術的な問題や人間性の問題から。
がいど【ガイド】
パート譜の自分が休みの部分に、他のパートの音が小さな楽譜で書かれているもの。
かきこみ【書き込み】
パート譜へ指揮者から受けた注意を書くこと。またはその書いたもの。演奏中に瞬間的に理解するために、各種の記号が使われる。書き込みのある楽譜は一種の財産だが、指揮者が変わった時に対応できるようにしておくこと。金管楽器には、鉛筆を楽器につけておくホルダーが売られている。
かげふ 【陰譜】
→ガイド
かすみっしも【霞みッシモ】
(1)弦楽器が演奏する極端なピアニシッモのこと。 (2)弦奏者が自分の演奏できない部分を弾いているまねをしてごまかす様子。
からおけぼっくす【カラオケ・ボックス】
金管奏者の練習場所として繁華街や郊外でサービスされているお店。一部のパーカッション小物が置いてある他、休憩用にドリンク類も用意されることがある。防音設備が整い、格安な料金でおもいっきり音を出せるということで好評。楽隊以外の人も歌を唄いに来るらしい。
かるい【軽い】
軽い音質、軽い音などがある。一般的に、音を出した瞬間に抜くと軽く聞こえる。(説明が難しい)
かんにんぐぶれす【カンニングブレス】
二人以上の奏者がブレスの位置をずらしてノーブレスで演奏しているように聴かせるテクニック。一人がブレスしたのを感じて(カンニングして)他者は別の場所でブレスする。普段から「息が合う」奏者同士ではうまくいかない。
きざむ【刻む】
同音反復のこと。例:「バイオリンが八分音符で刻む所から」
くび【馘】
奏者を演奏会のメンバーからはずすこと。= おろす
くら【クラ】
クラリネット
げいげき【芸・劇】
芸術劇場の略。東京では東京芸術劇場のことを指す。
げしゅとっぷ【ゲシュトップ】
ホルンの方から聞こえてくる変な音はこれらしい。
げねぷろ【ゲネ・プロ】
ゲネラル・プローベ。本番同様にやる通し練習のこと。体力配分、楽章間の間の取り方などみるため、ゲネ・プロは大事。アマオケではゲネプロになってようやくトラ全員が集まるということもある。
げねぷろおろし【ゲネプロ・降ろし】
ゲネプロになってから奏者を降ろすこと。学生オケで技術的に未熟な下級生をのせていたが、ゲネプロになっても仕上がらず、交代させることを言う。
げねぷろほんばん【ゲネプロ本番】
ゲネプロと本番しか出ないこと。≒ステリハ本番。
げーぺー【ゲーペー】
= ゲネプロ。GPのドイツ語読み。
げんべー【弦ベー】
弦ベース(コントラバス)のこと。
こうげん【高弦】
弦セクションの中で高い音を出す弦楽器群のこと。つまりヴァイオリン。⇔ていげん
こうそう【後奏】
序奏の反対の意味。合わせもの(歌や独奏楽器に合わせるもの)で出てくるが、耳慣れない言葉ではある。
こうたいよういん【交代要員】
交代で吹くために用意するアシスタント。管楽器の疲労対策。ハイトーンが連続する曲などで用意される。
こもる【こもる】
響かない音を「こもった音」という。
こんとら【コントラ】
コントラ・ファゴットを指すことが多いようだ。主にファゴット奏者が使う。コンファゴ参照。→コンファゴ ((情報提供感謝))
こんとらばすたー【コントラバスター】
コントラバス奏者。(あまり使わない)
こんふぁご【コン・ファゴ】
コントラファゴットのこと。主にファゴット奏者以外が使う。
こんます【コン・マス】
(1)コンサートマスターのこと。(2)コンパ・マスターのこと。
こんまね【コン・マネ】
(1)コンサートマネージャ。アマオケとプロオケでは役割が微妙に違うらしい。 (2)コンパ・マネージャのこと。日本語では幹事とも言う。
こんみす【コン・ミス】
コンサートミストレス。(女性のコンマスのこと)
ごとふぁ【ゴトファ】
ファゴットのこと。
さいれんとぶらす【サイレント・ブラス】
(1)カラオケボックスで練習する時、そこにあるアンプに接続するための金管楽器専用ピックアップマイク。 (2)アマオケ金管奏者の「いやあ家では練習できなくてね」という言訳を封じるために開発された、ヤマハ製のハイテク練習用ミュート。 それでもホルン奏者は「ゲシュトップの練習ができない」という言訳を続けている。
ざっつ【ザッツ】
アインザッツのこと。
さぶ【サブ】
3曲プログラムの演奏会の2曲目に演奏する曲の総称。= なかぷろ
さぶこん【サブ・コン】
サブ・コンサートマスターのこと。
さぶさぶ【サブサブ】
(方言)さぶの前の曲を示す。場合によって、前プロの意味もある。
さむい【寒い】
練習中、あまりにもできなくて場が凍るさま。シベリウス練習中などに起こる現象。「ぴゅー」とか「ぴゅぅ」とも言う。
しーでぃーぷれいやー【CDプレイヤー】
学生オケで、成績表にCとDしかない奏者。それだけオケに専念しているということで、音がいいらしい。
しきしゃ【指揮者】
指揮を生業とする人のこと。時々、色者と書くことがあるが、売れている指揮者に多いらしい。
しきばん【指揮・伴】
指揮課の音大生のレッスンで、学生の指揮に合わせてピアノを弾くこと。オケ伴やピア伴とは意味が違うことに注意。→おけばん ぴあばん
じこ【事故】
指揮者の振り間違い、奏者の演奏ミス、打楽器奏者の楽器のトラブルなど。大きな事故では演奏の続行が不可能になる場合もある。→とまる
したふき【下吹き】
2・4番ホルン奏者。または低音が得意なホルン奏者。血液型B型が多いという。⇔うえふき
したふり【下振り】
本番の演奏会を振る指揮者にかわって、練習を指導する指揮者のこと。本番指揮者の要求する音楽(速度やアーティキュレーション)にそって練習を指導する必要がある。
したぼう【下棒】
下振りと同義。下についている棒のことではないので要注意。=したふり
しべりあん【シベリアン】
(1)犬の種類の短縮形。「〜ハスキー」 (2)シベリウスが大好きな人。
じゃじー【ジャジー】
Jazzっぽく。
しゃぶしゃぶ【シャブシャブ】
(方言)さぶさぶの発展版。意味同じ。→サブサブ
じゅんかんこきゅう【循環・呼吸】
鼻から息を吸いながら、同時に口から息を出す管楽器奏者の特殊呼吸方法。これをマスターすると、ブレスで音を切ることなく、長い間(死ぬまで?)音を出し続けることができる。もっとも、吸い方をマスターしなくても死ぬまで音を出し続けることは可能かもしれないが、こちらはまだ誰も試していないようだ。
しょけん【初見】
楽譜を初めて見たその場で演奏すること。
しょけんりょく【初見・力】
初見で演奏する能力のこと。
しんくうぼーいんぐ【真空・ボーイング】
弦楽器で、弦の上空数ミリを弾くこと。つまり格好だけで音は出ない。自分の弾けてない部分を、さも弾けているように見せること。→かすみっしも
じゃぱれん【じゃ・パ練】
(1)(方言)弱小パート練習を指すらしい。チューバのパート練習や、ティンパニしか必要ない演奏会のパーカッションの練習はこれに相当する。(2)(方言)弱小パート連合(連盟)。
じょきょく【序曲】
3曲プログラムの演奏会の最初に演奏する曲の総称。→前ぷろ
すーぱーふぉるて【スーパー・フォルテ】
sf 本当はスフォルツァンド。
すーぱーふぉるてぜっと【スーパー・フォルテ・ゼット】
sfz 本当はスフォルツァンドのこと。本当にスーパーフォルテゼットだったら、どうやって演奏するのだろうか。
ずーじゃ【ズージャ】
Jazzのこと。
すたんど【スタンド】
(1)スタンドプレーの略。立って演奏すること。(2)作曲家の指示がないのに特定の奏者が目立った演奏をすること。またはその意思がないのにしてしまったこと。(3)楽器を立てておくための器具。通常の演奏で2本の楽器を使い分けるクラリネット奏者がよく使う。トロンボーン奏者も4楽章まで出番の無い曲では、舞台上で眠るために使うと言われている。
すてぷろ【捨てプロ】
コンサート直前でどうしようもなく仕上がりの悪い曲の呼称。または、曲がつまらない/曲に飽きた場合も同じ。アマチュアオーケストラに多い。
すてまね【ステ・マネ】
ステージ・マネージャ。演奏会本番において、メンバーの入場、指揮者の入場、照明のタイミング、カーテンコールやアンコールのタイミングなどステマネの仕事は多い。団体によりその役割は違うことに注意。このような役割をインペクと呼ぶ団体もある。
すてりは【ステ・リハ】
ステージ・リハーサルのこと。
すてりはほんばん【ステリハ本番】
ステリハと本番しか出てこないトラのこと。例:「今度のトラにはステリハ本番でやってもらいます。」≒ゲネプロ本番
すとばい【スト・バイ】
1stヴァイオリン ⇔せこばい
すねあ【スネア】
スネア・ドラムのこと。
せいがくか【声学家】
読んで字のごとく、声学の道を極めんとする人。時々、性学家がまぎれていることもある。例:「あのセイガクカの専門はモーホらしい。」
せいぱーと【正パート】
正規のパートの奏者。アシスタントと区別するため。
せくり【セク・リ】
セクション・リーダのこと。
せくれん【セク練】
セクション練習のこと。弦セクション、管セクションがあり、管は金管と木管にわかれることもある。パーカッションの単独練習は、セク練かパー練か区別がつかない。パーカッションは一般的に管のセクション練習にまじることが多い。→ジャパレン
せこばい【セコ・バイ】
2ndヴァイオリン ⇔すとばい
せみそろ【セミ・ソロ】
楽譜にsoloと書いてあるのに、他の楽器と一緒でソロらしくない部分のこと。⇔どソロ
せみはーどけーす【セミ・ハード・ケース】
(1)ソフトケースの運搬の便利さとハードケースの丈夫さを兼ね備えた楽器ケースのこと。 (2)ソフトケースの軟弱さとハードケースの重さを兼ね備えた楽器ケース。→ソフトケース/ハードケース
せんぷれ【センプレ】
sempre 「常に」の意味。sempre stacc(常にスタカートで)などと使う。例:「センプレ金無い」
ぜんかい【全開】
全力を出してffを吹くこと。チャイコフスキーではよく要求されるが、一楽章からこれをやると四楽章までもたない。
そこふき 【底吹き】
下吹きよりもさらに低音を吹く奏者、あるいはそれを好む奏者。特に、バストロンボーン、ごく少数のホルン奏者、率先してコントラを担当するファゴット奏者に対して使われる。
そふとけーす【ソフト・ケース】
布などで作られた楽器ケースのこと。手に持っての運搬に使われるのが普通。ただし運搬中に楽器に傷がつくこともあるので注意。トランペット、トロンボーン、チューバ、ホルン、コントラバス用などがある。コントラバスの場合、「コントラバスの皮」などと呼ばれることもある。チューバの場合、寒い練習場で眠るための寝袋にも使うことができる。→ セミハードケース/ハードケース
そぷらにすと【ソプラニスト】
(1)ソプラノ歌手。 (2)世界の中心にいる人。ソプラニストがウォーミングアップしている時は世界の中心には近づきたくないものだ。
そろり【ソロ・リ】
ソロ・リサイタルの略称。
たいこ【太鼓】
打楽器一般。
たくとだうん【タクト・ダウン】
タクト(=指揮)が振り降ろされること、すなわち演奏(練習)が始まること。「6時半ジャストにタクトダウンです。」と言われたら、その前に音合わせをしておくこと。
ただとら【只トラ】
エキストラ料をもらわないエキストラのこと。アマオケでブラ1やブラ4をやると、弦にただトラが多く集まってくるといわれている。
たてらっぱ【縦・ラッパ】
楽器が縦型(?)に見えるトランペット。ピストン型のトランペット⇔よこラッパ
ためる【ためる】
音符や休符を、本来の長さより長めにして(テンポをゆるめて)、演奏効果を出すこと。(うまく説明できないけど) 例:「Allegroの前の小節の最後の音はためますから、飛び出さないで下さい。」 楽譜には手書で「〜」のような記号を書くことが多いようだ。
だいそう【代奏】
欠席した奏者に代わって演奏すること。管楽器の場合は代吹きと呼ぶ。→代吹き
だいふき【代・吹き】
都合が悪くなって欠席した管楽器奏者の代わりに、別の奏者が演奏すること。またはその代わりの奏者のこと。例:「今日の練習で、Tpの2番は代吹きです。」
だいふり【代・振り】
指揮者が(主に健康上の理由から)都合が悪くなった場合、代わりに指揮をすること。またはその代わりの指揮者のこと。
だいぶき【代・吹き】
= だいふき
だぶるけーす【ダブル・ケース】
楽器が2台入る楽器ケースのこと。オケのクラリネット奏者はA管とB(ベー)管の2本を持つのが常識なので、常にダブルケースを持ち歩く。よって、通常はB管だけを持ち歩く吹奏楽奏者とすぐに見分けがつく。他にも、ラッパやヴァイオリンなどにダブルケースがある。なお、トリプル以上もある。 (そういえばウィーンフィルのヴァイオリン運搬用ケースは、ケース一つにいったい何本入るんだろうか?)
だめとら【ダメ・トラ】
エキストラとして呼んだけど期待に添えなかった人。
たらんぺっと 【足らんペット】
音量、スタミナ、自己主張、度胸など、何かが足りないトランペット(奏者)を指す。
ちょういちりゅうぷれーやー【超一留プレーヤー】
学生オケで、一留を越えた人。つまり2回以上留年した奏者。留年中にオケに専念すると、学生の域を越えることができると言う。→いちりゅうぷれーやー
ちりめん【ちりめん】
ビブラートの接頭語。ビビラートの接頭語にもなる。幅や速さが不安定なビブラート(ビビラート)のこと。「ちりめん」とは織物の種類名から来た語。
つぇー【ツェー(C)】
(1)音階の最初の音のドイツ語読み。(2)金銭を数える場合の最初の数。C万(つぇーまん)は1万のこと。「でーまんげーせん」とは2万5千円のこと。2万円のG線のことではない。
つける【付ける】
別の奏者に演奏を合わせること。例:「トップに音を付けて下さい。」
つぼ【つぼ】
金管楽器の共振点のクセをこう呼ぶことがある。=あたり
ていげん【低弦】
低い音を出す弦楽器のこと。チェロとコントラバス。ビオラを含むこともある。⇔こうげん
てぃーびーえす【TBS】
トウキョウ・ブラヴォー・サービス
てぅってぃ【テゥッティ】
tutti (1)ソロに対して全奏のこと。(2)みんなでの意味。例:「テゥッティでやりましょう」(3)テゥッティストのこと→テゥッティスト
てぅってぃすと【テゥッティスト】
tuttist 弦楽器の中で、2プル目以降の人を指す。トップ奏者は弦楽器の自分のパートをリードする力が求められるが、テゥッティストは皆と合わせるアンサンブル能力が必要とされる。
でんしんばしら【電信・柱】
ヴァイオリンの楽譜でハイポジションの白玉がタイやスラーで結ばれた様子。楽譜の見た目が、5線の大地に電信柱(音符の棒)が長くのび、その棒には短い横棒(上線)がいくつもかかっていて、棒から棒へ電線(スラーやタイ)がつながっているように見える。
でんとう 【伝統】
説明に行き詰ったときに切り出される台詞。あたかも 水戸黄門の印籠のようである。
とおし【通し】
曲を途中で止めずに最後まで演奏する練習。例:「きょうは通しをやります」
とっぷ【トップ】
管楽器の1番奏者。弦楽器の一番前の一人。 演奏上の多くの責任を負う。
とっぷさいど【トップサイド】
弦楽器のトップの隣の奏者。つまり、トップと同じプルートの奏者。特にコンマスの隣(1stヴァイオリン)を指すこともある。
とばす【飛ばす】
文字通り弓を弦の上で飛ばす演奏方法。例:「そこは半飛ばしで弾いて下さい。」
とびだす【飛び出す】
指揮者の指定したタイミングより前に演奏してしまうこと。音をためた後は指揮をよく見ること。
とまる【止まる】
演奏中に事故で演奏が止ってしまうこと。奏者の技量、指揮者の技量によるところが大きい。→事故
とめる【止める】
指揮者が何らかの理由により演奏を止めること。通常は練習中の指示のため。
とら【トラ】
エキストラのこと。アマオケでは弦楽器の人数が足りないことが多く、演奏会を開くためにはエキストラが必要なのである。
とらだい【トラ・代】
エキストラに払うギャランティのこと。
どそろ【どソロ】
ソロの最上級。他に誰も音を出していない、純粋なソロなど。 ⇔ せみそろ
なかぷろ【中プロ】
3曲プログラムの演奏会の2曲目に演奏する曲の総称。=さぶ
なしあり【無し有り】
トリオ〜ダカーポがある曲で、繰り返し記号を無視しダカーポのみするという指示。 極マレに奏者が素晴らしい演奏をすると「もう1回」と叫び繰り返す時もあるが、 通常はなしありで充分楽しめます。⇔なしなし
なしなし【無し無し】
(バロック用語?)トリオ〜ダカーポがある曲で、繰り返し記号を無視しダカーポもしないという指示。疲れなくて楽だが、短い曲では印象が薄れて演奏効果が上がらない。
なべ【鍋】
ティンパニ。お釜とも言うらしい。鍋や釜についているのは当然おこげ。ティンパニ奏者はおこげか?
なべや【鍋屋】
鍋をならべている人、すなわちパーカション奏者、特にティンパニ奏者のこと。
ならんぼーん【鳴らんボーン】
鳴らないトロンボーンの悪口。いらんぼーんとも言える。
にまいじた【二枚簧】
ダブルリード楽器のこと。オーボエ、ファゴットなど、またはその奏者。奏者が二枚舌かどうか不明。
ぬく【抜く】
(1)力を抜く、つまり本気を出さないこと。声学家がGPで本気で歌ってしまうと本番で歌えなくなってしまうので、GPでは本気では歌わない。このような様子を「抜く」と言う。 (2)音一つの中で音圧を下げることを抜くということがある。例:「このfpのところは、出した瞬間に音を抜いて下さい。」 (3)管楽器の管をやや抜くこと。音合わせにおいて音程を下げる効果がある。
ねつえん【熱演】
指導者がアマチュアの演奏を批評する時の常套句。かならずしも演奏を誉めているわけではないので注意。
のーぶれす【ノーブレス】
(1)あるフレーズを一息で、つまり途中でブレスせずに演奏すること。(2)指揮者が管奏者に「死ね」と言うのと同じ。
のりばん【乗り番】
管楽器奏者が演奏する曲の番のこと。⇔おりばん
のる【乗る】
演奏会の出演メンバーになること。またはある曲で出演すること。⇔おりる
ばいかん【倍管】
管楽器パートで、一人で吹くところを二人で同じパートを吹くこと。音をひずませることなく、ffを出すことができるようにするff対策、疲労をおさえるための対策、または学生オケや市民オケの管楽器人数対策。
ぱーかす【パーカス】
パーカッションのこと。またはその奏者。「ぱーく」「ぱーか」などと呼ぶこともあるらしいが、パーカッション奏者に嫌われる。(PPNより)
はこ【箱】
コンサートホールのこと。
ばしすと【バシスト】
コントラバス奏者。(あまり使わない)
はしる【走る】
奏者が指揮を無視してテンポを上げてしまうこと。みんなで走り出すと、指揮者も止めることができずに悲惨な結果を招くことになる。この時、指揮者と奏者のどちらが偉いかの力関係がはっきりする。
ばすいす【バス・椅子】
コントラバス奏者が使う椅子。似たようなものをティンパニ奏者や練習指導中の指揮者が使ったりもする。
ばすくら【バス・クラ】
バス・クラリネットのこと。
はずす【外す】
管楽器(特に金管)が、違う音を出してしまうこと。⇔あてる
ばすとろ【バス・トロ】
バストロンボーンのこと。
はだか【裸】
他の楽器群と一緒に演奏しないこと。例:「2ndヴァイオリンが〜になる所」2ndヴァイオリンは通常1stと一緒だが、2ndだけが演奏する箇所をこのように呼ぶ。
はーどけーす【ハード・ケース】
(1)硬質の素材で作られた楽器ケースのこと。→ソフトケース/セミハードケース (2)持ち運ぶのには辛い(ハードな)ケースのこと。コントラバスのハードケース、コントラファゴットのハードケースなどは本当に辛い。
ぱとり【パトリ】
パートリーダのこと = パーリ
はにわ【はにわ】
ひたすら音符の再生にのみ従事する人。みんながこうだと恐い。
はねる【はねる】
終わること。例:「演奏会がはねた。」
ばみる【ばみる】
舞台(ステージ)にピアノ位置などを、ビニールテープなどで印をつけること。
ばりさく【バリ・サク】
バリトンサックスのこと。
ぱーり【パー・リ】
パート・リーダのこと。パート内の雑務を引き受ける役割。アマオケにおいては選曲会議への出席義務などもある。パトリの方がよく使われる。= パトリ
ぱーれん【パー練】
パート練習のこと。中学/高校の吹奏楽などでよく使われて、そのまま学生オケに入りこんだ言葉のようだ。
ばんだ【バンダ】
すごくカッコいいけど、全然目立たない役のこと。ようするに、曲(作曲家)の指示により、効果を出すために舞台裏など見えない所で演奏する人、またはそのパート。 カーテンコールで呼ばれて初めて舞台上に姿を現したりするが、事情を知らないお客さんから見ると、この人なんだろうということになる。
ひとりびき【一人弾き】
練習中に弦楽器の奏者を一人で演奏させること。弦楽器は常に複数人で同じ音を弾いているため、一人弾きは極端に嫌われる。→プルート弾き
ぴあばん【ピア・伴】
ピアノ伴奏で協奏曲などを演奏すること。⇔おけばん
びおらー【ビオラー】
ビオラ奏者。あまり使わない。
びおらんて【ビオランテ】
ヴィオラ奏者のことをこう呼ぶ人達もいる。1989年の東宝映画「ゴジラvsビオランテ」からきた言葉らしい。
びびらーと【ビビラート】
(1)初心者が練習ではできないのに、本番になるとできるビブラート。 (2)必要ないのに、緊張のあまりかかるビブラート。
びーく【びーく】
馘のこと。
びーた【びーた】
旅の逆読みで、演奏旅行のこと。楽隊に限らずに使うらしい。
ぴっこりすと【ピッコリスト】
ピッコロ奏者。あまり使わない。
ぴゅう【ピュウ】
(1)もっと。 (2)練習場を吹く風の音。寒い時に吹く。
ふぃるむけーす【フィルムケース】
オーボエ奏者の必須アイテム。空のフィルムケースに水を入れ、 リードの保湿に使う。筆者の友人は以前、 「かびの生えたリードの消毒だ」と称して水の代りにウォッカを入れて使用していた。 デジカメ全盛に押されて今後は入手困難になるかも。
ふえ【笛】
フルート、ピッコロの総称。
ふぉあしゅぴーらー【フォア・シュピーラー】
前の方で演奏する奏者(?)。ようするに弦楽器でトップに次ぐ地位の奏者。(どなたか正確な定義を教えてください。)
ふぉるてしもよういん【フォルテシモ・要員】
ffのためのアシ。
ふめくらー【譜メクラー】
ピアノなどの演奏の場合、そばにいて楽譜をめくる人のこと。
ふめくり【譜めくり】
楽譜のページをめくること。
ふよみ【譜読み】
(1)これから練習する曲の楽譜を、合奏前に文字通り読むこと。(2)ある曲についての最初の合奏。曲のイメージをつかむための練習。この練習はどんなに間違えても許されるし、どんなに間違えても止めずに通す。
ぶつかる【ぶつかる】
音が不協和音程を形成すること。作曲家の意図したものと、演奏家のミスによるものがある。
ぷーは【プーハ】
ハープのこと。
ふりむく【振り向く】
演奏中に指揮者と反対方向を見ること。つまり、自分より後列の管楽器、 または弦奏者が管奏者の方を向く様子。 「失敗した奴の顔を見る」という行為と解釈され、管奏者から「非常に」嫌われる行為。 御法度。たとえ管奏者がソロに成功した時であっても見てはいけない。
ぷるーとびき【プルート・弾き】
練習中に弦楽器のプルートごと(二人ずつ)に演奏させること。一人弾きにくらべ、プルートごとのアンサンブル性を見るためには効果があるが、弦奏者に嫌われるのは一人弾きと同じ。→一人弾き
ぷろおけ【プロ・オケ】
プロのオーケストラのこと。⇔アマオケ
ぷろてくたー【プロテクター】
金管楽器の手で持つ所につける皮製品。楽器の響き上からはよくないと指摘する声もある。
ぷろとら【プロ・トラ】
アマオケの演奏会に出るプロのエキストラのこと。 ⇔アマトラ
ぶんき【分気】
演奏の速度の揺れ、大きさの揺れなどをその日の気分で決めること。 例:「223小節目からはブンキです。」
べーくら【ベー・クラ】
B♭クラリネット。オーケストラにおいては、クラリネットはB♭管とA管の2本が要求される。
へくる【へくる】
(1)管楽器が音の出だしに失敗する様子。→はずす (2)ホルンの音の頭に意図しない装飾音が付く様子。
へぐる【へぐる】
へくるのなまったもの。方言。→へくる
ぺっと【ペット】
トランペット = らっぱ
べてらん【ベテラン】
ヴァイオリンの5プルあたりで悠悠と弾いている人。ヴァイオリンの音も大きいが声もでかい。まれに顔もでかいため、ベース側(など)から見ると遠近法を無視した構図が見られる。
べるかっと【ベル・カット】
運搬の便利さのために金管楽器のベル(朝顔)を取り外しできるようにした楽器タイプのこと。カットされたベルは通常はネジ式に着脱可能になっている。ホルンに多いがトロンボーンにもある。ベルカットは楽器の響き上からはよくないと指摘する声もある。ベルカットタイプのホルンのハードケースは旅行鞄にしか見えないし、同ソフトケースやセミハードケースは素人目には何が入っているかわからず、街中で奇異な目で見られることが多い。
ほんばん【本番】
本番の演奏会のこと。 例:「本番ではアシをつけます。」
ぼーふり【棒振り】
指揮者のこと。
ぼーん【ボーン】
トロンボーン。=ボントロ
ぼう【棒】
指揮。指揮者。 例:「棒が間違えた」(=指揮者が振り間違えた)
ぼんとろ【ボントロ】
トロンボーン。=ボーン
まえぷろ【前プロ】
(1)3曲プログラムの演奏会の最初に演奏する曲の総称。=じょきょく (2)2曲プログムの演奏会の前半の曲。
まっさつ【抹殺】
奏者を演奏会のメンバーからはずすこと。 =おろす
まっしろ【まっ白】
(1)=落ちる (2)全開でフィナーレを吹き終えた後の金管奏者の様子。 (3)全開で1楽章を吹いてしまった後、まだ3つの楽章があることに気がついた金管奏者の頭の中。 (4)ステージで音合わせが始まった時に楽譜が無いことに気がついた奏者の、譜面台の上と頭の中の様子。
まっぴ【マッピ】
マウスピースのこと。管楽器の唄口。これが管楽器の音を左右する。
みみ【耳】
音感や隠れた音を聞く能力のこと。指揮者は耳がいいことが多いので、宴会の片隅で指揮者の悪口を言ったつもりが、指揮者には聞こえていることがよくある。注意が必要。
めいきょくそろこんさーと【名曲ソロコンサート】
管楽器奏者が練習の時間に、いろいろな交響曲などから自分の楽器のおいしいところを次々に演奏する様子。ラッパがやると目立つんだよね。
めいん【メイン】
3曲プログラムの演奏会の3曲目に演奏する曲の総称。メインプログラム。演奏会の看板になる曲。
めちゃふぉるて 【めちゃフォルテ】
mf 自分が主旋律のときにしばしば行われる(誤)解釈。類語・方言として「めっさフォルテ」等もある。
もぎり【もぎり】
チケットの半券を切り取る行為、または演奏会の会場でそれを行う人。例:「今回はもぎりを6人用意します。」
もだん〜【モダン〜】
(バロック用語)古楽器奏者が、現代オーケストラの楽器を指して侮蔑と憧れの両方を込めて使用する語。 モダンフルート、モダンオーボエなどと使う。 フルートは特に「金属製フルート」という言い方もする。この場合は憧れの感情はあまり入らない。
もーほ【モーホ】
優れた演奏家の条件の一つらしいが、詳細は不明である。モーホになっても優れた演奏家になれるわけではないらしい。
もると【モルト】
最上級を意味する。例:「センプレ・ピュウ・モルト貧乏」
やまだい【山台】
舞台後方、管楽器奏者が乗る台をこう呼ぶことがある。ひな段ということもある。
やーり【やーり】
やりまくっている人のことを言う。何をかは不明。多分その人の本業。 例:「あのシキシャはヤーリだ」
ゆーふぉ【ユーフォ】
(1)ユーフォニアムのこと。オケでは出番は少ない。弦奏者にはその楽器の存在自体が認識されていないらしい。 (2)未確認飛行物体。 (3)インスタント焼きそば
よこらっぱ【横・ラッパ】
楽器が横型(?)に見えるトランペット。ロータリーバルブを持つトランペットのこと。楽器をフルートのように構えるトランペット奏者のことではない。ちなみにこのような奏者は、歯並びやアンブシェアの関係で楽器の方向が斜めになっているだけであって、格好つけているわけではないことに注意。⇔たてラッパ
らっぱー【ラッパー】
トランペット奏者のこと。(あまり使わない) →らっぱ
らっぱ【ラッパ】
トランペットのこと。= ぺっと
りっぷとりる【リップ・トリル】
ホルンの方から聞こえてくる変な音はこれらしい。
れんさはんのう【連鎖反応】
(1)自分のパート譜のガイドを見ていたら、ガイドとして書かれているパートが落ちたため、自分も落ちてしまった様子。 連鎖反応が臨界に達っすると演奏全体が停まる。 (2)自分のパート譜のガイドを見ていたら、ガイドとして書かれているパートが1小節早く入ってしまったため、自分も1小節早く入ってしまった様子。 この連鎖反応が臨界に達っすると全体の演奏は1小節早く終わる。
ろーたりー【ロータリー】
ロータリートランペットのこと。→横ラッパ
ろーちぇ【ローチェ】
チェロのこと。
ろーてーしょん【ローテーション】
管楽器の乗り降りや、弦楽器のプルート位置を曲によって変えること。
わぐねる【ワグネル】
慶應ワグネルソサエティ。有名らしい。
わぐちゅー【ワグ・チュー】
(1)ワーグナー・チューバの略称。(2)ワーグナーとチューすること。
わぐねりあん【ワグネリアン】
(1)ワーグナー音楽と結婚している人。 (2)普通の人とも結婚できたけど、新婚旅行はやっぱりバイロイト音楽祭という人。 (3)着メロが3重和音になった途端にマイジンを打ち込んだ人。(古いネタでごめんなさい)
わせおけ【早稲オケ】
早稲田大学のオーケストラ。有名らしい。
わる【割る】
管楽器のffで割れた音を出すこと。きたない音なので望ましい行為とは言えない。
われる【割れる】
(1)木管楽器が乾燥して、木の表面が割れること。冬の乾燥と寒さはお肌、もとい楽器にとって大敵。 (2)管楽器でffを出した時に、限界を過ぎるとビーっという感じの潰れた響きの音が出る。このような音を割れた音と言う。奏者は自ら音を割ることもできるし、疲れた時にffを出そうとして意図しないのに割れてしまうこともある。

2004.11
Copyright (C) 1994-2009, IIZUKA / このページの全部、 あるいは一部を楽隊用語集(あるいはその類似物)作成のために無断再利用 (あるいは無断引用) することを禁止します。
[品川区民管弦楽団ホームページへ。]
ιゝ ιゝ ⊃゛┼┐ゝ