■□■ 私家版(裏)楽隊用語の基礎知識  ■□■


嘘も書いてありますので、良い子は信じてはいけません。
あくにん【悪人】
自分が演奏を間違えた時、すぐに何の躊躇いもなく隣(あるいは後)を 振り返り、隣(あるいは後)の人が間違えたかの印象を回りに与える達人。
あばうと【アバウト】
楽器ケースを開けるとすぐに演奏が開始できるような楽器、あるいはそのような奏者。金管、フルート、ファゴットなどに見られる。⇔デリケート
あるこーる【アルコール】
(1)アンコールの次に来るイベントだが、辞書ではアンコールの前に来る言葉。 (2)アンコールまでの演奏で酔えなかった場合の二次的手段。最近はロビーでアンコール以前にアルコールをサービスしているホール(演奏会)もある。
あんずるよりもひくがやすし【案ずるよりも弾くがやすし】
初見が出来る人の言葉。ちなみに弦奏者かピアニストの言葉。 なぜなら管楽器なら「案ずるよりも吹くがやすし」と言うだろうから。 打楽器奏者なら、、、(頂いたメールによると)打楽器奏者は案ずる前に叩くらしい。 と言うより案じている時には既に手が動いているということだ。
あんこーる【アンコール】
(1)公正取引委員会から二重価格であるとの疑いをかけられているものの一つ。 曰く、必ずアンコールを演奏するならなぜ最初からプログラムに 書いておかないのか。 (2)アルコールを言い間違えただけ。
いしばしをたたいてわたる【石橋を叩いて渡る】
パーカッション奏者の模範的態度。 歩きながらも常に練習しているという意味。
いっすんのおんぷにもごふんのれんしゅう【一寸の音符にも五分の練習】
解説不要。
いそがばおとせ【急がば落とせ】
アッチェレランドがかかったら音符は適当に間引きして弾くのが鉄則。
うー【うー】
(1)マンボの掛け声 (2)高弦奏者が演奏を間違えた時の声。管奏者は間違えても声が出せない。 チェロ/コントラバス奏者は自由に声が出せるので、 「うー」よりもはっきりした発声をするらしい。 (3)本番で全体が走りはじめてしまったけど、指がついていけない時の心的状態。
う゛ぁいお【VAIO】
ソニー製のヴァイオリン(だと筆者は信じているのだが違うのか?)
がっきのせい【楽器のせい】
木管楽器の鉄則。演奏を間違えたら楽器のキーを覗きこむ。 あるいはリードをはずして光にすかして見る。
かでんつぁ【カデンツァ】
演奏不可能な部分一般を差す。例:「この曲はセンプレ・カデンツァッシモだ」
かふんしょう【花粉症】
花粉症になっても、練習中にマスクが許されるのは弦奏者、打楽器奏者だけである。管楽器奏者用マスク求む。
かめのこ【亀の子】
コーダと読む。亀印とも言う。鶴印はない。
きょしょうのあかし【巨匠の証】
(1)指揮台の後に手摺りがついていること。 (2)楽章の合間にその手摺りに寄りかかること。 (3)拍手に応える時に、その手摺りに手をつくこと。 若くしてこれを行うと、二度と出演依頼が来なくなると言われている。
くしゃみ【嚔】
演奏中に行なってはいけない行為の一つ。弦、管、指揮者、聴衆の 誰であってもいけない。(しかし著者はホルンを吹きながら、 ホルンの中に嚔をした人を知っている。すごいsfzだった。)
けつあつ 【血圧】
楽器の演奏は健康に悪い。あるアマチュアHr奏者が試した結果、 ハイトーンをffで吹奏した瞬間、血圧は平常時に比べて上が20、下も20上昇した。
げろようき【ゲロ容器】
チューバのこと。出典不明。
ごりむちゅう【五里霧中】
はるさい(あるいはマーラーでも)で全員が落ちたけど演奏が続いている状態。 鶴の一声が待たれる。
じぶんでがっきをえらべない奏者【自分で楽器を選べない奏者】
ピアニスト。指揮者。 ただしホロビッツのように日本公演のために楽器を本国から持ち込んだ奏者もいる。
しゅせきそうしゃ【酒席奏者】
解説不要。
せき【咳】
(1)管楽器奏者が演奏中に出来無いことの一つ。 (2)クラッシク通のたしなみとして、聴衆が楽章の合間に(したくなくても)しなければいけない行為の一つ。 他の(したくなくても)しなければいけない行為として日本では、演奏後の拍手がある。
だかーぽ【ダカーポ】
疲れた管奏者をさらにいじめるための悪魔の印。
だめとらもげんのにぎわい【ダメトラも弦の賑わい】
アマオケではまずは人数を揃えてオケらしく見せることが必要なのです。
ちかくでれんしゅうしてほしくないがっき【近くで練習してほしくない楽器】
(1)ピッコロ (2)ソプラノ(声楽家) (3)シンバル
つるのひとこえ【鶴の一声】
ラッパが本番で一小節早く入ってしまった。 しょうがないのでオケ全体が一小節飛ばして演奏した。
でりけーと【デリケート】
(1)楽器ケースを開けてもすぐに演奏を開始できない楽器、あるいは奏者。 (2)コンマ何ミリの世界に生き、練習時間以上に楽器調整とリード作成に時間をかける楽器、あるいは奏者。禿の原因にもなる。 (そのわりには音程はアバウトだったりする。) ⇔アバウト
てれくら【テレクラ】
クラリネット属の楽器の一種、テレフォンクラリネットが置いてある貸部屋。 繁華街によくある。他にイメクラ(イメージクラリネット)などもあるらしい。
とろんぼーんそうしゃのとくぎ【トロンボーン奏者の特技】
数を500まで数えられること。つまり500小節の休みを数えられること。 「なんだそんなこと」と言うならあなたも数えてみてほしい。 だけど宴会芸としてやってみてもウケはとれない。注意。
とろんぼーんのがくふ【トロンボーンの楽譜】
とある曲でトロンボーンの楽譜は3ページもあった。 「やった。譜めくりがある!」と喜んだのも束の間、 よくよく見ると1,2ページは全部練習番号とガイド譜。 3ページの最後にちょっとだけ音が書いてあった。
なちゅらるほるん【ナチュラルホルン】
(1)ヴァルブのついていないホルン。(2)左手の指による操作ができないホルン。 楽器の手入れを怠ると、 フルダブルホルンもときどき演奏中に先祖帰りをおこしてナチュラルになってしまう。このような場合は念力を使う。→念力
にくまれやく【憎まれ役】
ヴァイオリン2プルートの前方数メートルの円の範囲の人。 指揮者、コンマス、独奏ピアノなどがこれに含まれるらしい。
ねつえん【熱演】
熱くなって演奏すること。ようするに冷房の無い所での演奏。 弦は音程が下がり、管は音程が上がり、ぐちゃぐちゃになる。
ねみみによんがくしょう【寝耳に四楽章】
「なんで起こしてくれなかったんだよお。 ちょっとしかない出番に落ちちゃったじゃないか。(by Trb奏者)」
ねんりき【念力】
替え指を忘れた、あるいは替え指をしたのに音程が合わなかったファゴット奏者が使う技。 例えどのような指であっても、これを使うことで思った音程の音が出せるようになる。よってファゴット奏者の練習の大半は念力修行にあてられるらしい。 ホルン奏者も時々使うらしい。
びおら【ビオラ】
なぜか一番多くジョークの種になっている楽器。
ぴっち【ピッチ】
(1)PHS,あるいはPHSの番号 (2)音の高さ 例:「あの人のピッチ教えてくれる?」(両方の意味がある.)
びしょうねん【美少年】
楽隊では両性から狙われる危険な存在。 もしあなたが美少年なら、特に指揮者からは距離を置いた方がよい。
ふぁみこん【ファミコン】
(1)ファミリーコンサートのこと。他にマザコン,ロリコン,ボディコンなどがある。 (2)ファミリーコンチェルトのこと。他にマザコン,ロリコン,ボディコンなどがある。
ふかいみぞ【深い溝】
(1)男女の間にあるもの。 (2)オケの弦と管の間、および奏者と指揮者の間にある。 一般には客席から見ることは難しい。
ふめんだい【譜面台】
鉛筆、弓、マウスピース、リード、オイル、グリス、 ミュート、本、写真、鏡、携帯電話等を置くための万能作業台。 これだけ沢山の物を置くと、倒した時が面倒。 楽譜を置くのにも便利である。
ぷろとらもゆみのあやまり【プロトラも弓の誤り】
そういうこともあります。
ぶんさんわおん【分散和音】
和音一発のアインザッツが合っていない様子。
ほるん【ホルン】
(1)オケの中で一二を競う芸術的楽器。 とは言ってもその芸術性とは、外見のこと。 絵の題材とか、デザインになりやすいというだけ。 強力なライバルはもちろんヴァイオリン属だ。 (2)オケの中で一二を競うHな楽器。 曰く、Hで始まる、楽譜がin Hで記述されていることがある、 上の口と下の口を、、(以下自粛)
ほるんのひみつ【ホルンの秘密】
ホルン奏者の右手は演奏中に何をしているのか。 これはホルン奏者だけの秘密であり、ここに記述することはできない。 もしあなたがホルン奏者に質問しても、返ってきた答は嘘である。 この秘密はもう400年もホルン奏者の間にだけ守られているのである。
まごにもいしょう【馬子にも衣裳】
ソリストを迎える時、あるいはオペラの伴奏の時に口走ってはいけない言葉。
まんはいむでくれしぇんど【マンハイム・デクレシェンド】
曲の最後にdecresc....ppp と書いてあったため、 弦奏者が一人ずつ霞みっシモになっていく様子。
みつごのおんかんひゃくまで【三子の音感百まで】
絶対音感は子供のうちに習っておけという意味。
わおん【和音】
(1)日本特有の音。ハニホヘトイロハ。(2)ミド/ファド兄妹の苗字。(by NHK)(修正情報提供ありがとうございました.)
わせい【和声】
日本人特有の声。これに対して 独唱(ドイツ特有の唱法。シューベルトが完成させワーグナーが多用した) などがある。

□■□ 2001年〜追補版 □■□
入れ忘れていました。スミマセン。
あるるのひと【アルルの女】
日本人に人気の曲。
うねうね【うねうね】
管のソロなどの裏で弦楽器がやっている伴奏。この変哲のない音型がソロ奏者の緊張感を煽る。
かなしばり【金縛り】
合わせもの(協奏曲など)でソリストが超難関のカデンツァを演奏している時のオケ奏者の状態。特にソロ奏者がミスをすると、一層金縛りが強くなる。
きょしょう【きょしょう】
(1)巨匠。すごい人のこと。(2)虚匠。すごいと思われている人。
さだめ【運命】
日本人に人気の曲。
じゅんびたいそう【準備体操】
ウォーミングアップとも言う。4楽章の出番に備えて、3楽章の間には目を覺すよう努力すること。パーカッション奏者はバチを握って手首を動かし、トロンボーン奏者はスライドの調節をする。
せっさたくま【切磋琢磨】
オーボエのリードを削ること。
そですりあうもたしょうのえん【袖すり合うも他生の縁】
(1)弦奏者にとって隣りの席で弾いたことがある人のこと。 「いつか別のオケのトラで御一緒しましたよね。」 「そうですね、またお会いしましたね。」 (2)ようするに練習会場が狭くて大きくボーイングができないということ。
ちくわ【竹輪】
ファゴットのこと。意味がわからない人はもう一度楽器をよく見てください。
ちょーぜつぎこう【チョーぜつ技巧】
昔、NHKの番組で「この曲は『チョー』ぜつ技巧が要求されます」と解説していた。ちなみに「チョー絶技巧」と「チョー舌技巧」の2つの解釈がある。
てんてけてん【テンテケテン】
バイオリンの奏者がppに恐れをなして真空ボーイングしていたのだが、あやまって弓を弦に触れさせてしまって出してしまった音。
ないふ【ナイフ】
ダブルリード奏者が護身要に持ち歩く武器。指揮者から注意されたらすかさずこれをちらつかせ、リードを削る。
ぼーいんぐ【ボーイング】
(1)飛行機製造会社。(2)bowing。音楽辞典を見よ。
よだれ【涎】
演奏中に金管楽器の中にたまる水分のこと。

2004.11
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